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昔から、口にしていればいつか叶うよ! という格言(?)がありますが、一理あるような気がします。行きたい場所とか常にブツブツ言ってると誰からともなく情報をもらえたり。唐突にスリランカに行けたり。
そんなワタシがとりあえず昔から念仏の如く唱えているのは世界の博物館めぐりがしたいということです。中でも行きたいのが大英博物館とアメリカのニューヨーク自然史博物館。さらに、メトロポリタン美術館もつけて!(通販)
このたび、このニューヨーク自然史博物館が登場する映画が公開されたっつうことで喜び勇んでみて参りました!!
「ワンダーストラック」
監督はトッド・ヘインズ。脚本ブライアン・セルズニック。
あの「ベルベッド・ゴールドマイン」の監督と、セルズニック……セルズニックって古い映画好きにはピンと来るであろう映画界と深い関係をもつご一家の名前ですね。マーティン・スコセッシ監督の「ヒューゴの不思議な発明」の原作者でもあります。これ昔ワタシも観ましたけどたしか映画の父メリエスをテーマにした話だったよなあ。このお二方が素晴らしい化学反応を経て撮ったのが、まさに「ワンダーストラック」と言えるでしょう。
1920年代を生きるろうあの少女ローズと、1970年代で母を亡くし、また突発的にろうあになってしまった少年ベン。この二人の謎めいた物語が平行して語られるのですがとにかくもうこの語り口がうっとりするほど素晴らしかった!
(にしてもまたしてもろうあの少女の物語。今年だけで「シェイプ・オブ・ウォーター」「ブリムストーン」ときてこれはどういうことなのかと……不思議です。ブリムストーンはR15指定必須ですが(真顔))
ローズの物語はモノクロで語られ、セリフがありません。サイレント映画を踏襲しているのですね。一方、ベンのほうも音声こそありますが途中からほとんどセリフが消えていきます。これは二人の主人公の耳が聞こえないことによる演出なのだと思いますが、音楽の使い方といい、通常のセリフありの映画にくらべてぐっと一人称的といいますか、没入感が凄かったです。
一方で、サイレント映画の時代がおわりトーキーに切り替わることを知ったローズの孤独な絶望感とか、こちらとしてはまったく思いもよらない感情を呼び起こされました。パンフによればローズ役の子は本当にろうあの役者さんだそうです。彼女の表情がほんとに全部良かった…!
確かに彼女彼らにはつらいこともあるのだけれど丁寧かつ洗練された描写で、昨今めずらしいぐらい優しい映画でした。
二人はそれぞれ辛い境遇を打開するために家出します。この二人の出発シーンがまた素晴らしい。そして向かった先は大都会ニューヨーク。そして二人の物語が交わる場所として設定されているのがお・待・ち・か・ね(落ち着け)、ニューヨーク自然史博物館!!!
はああ。。。(感嘆の溜息) もう博物館シークエンスは本当に魅惑のひとときでした。もっと長くてもぜんぜん構わないよ! 映画「ナイト・ミュージアム」で有名にもなった博物館ですが、ベンがやるのはまさにリアルなナイト・ミュージアム。また、970年代のニューヨークの描写もハンパないです。ワタシあまり詳しくないんですが多分選曲とかめちゃくちゃカッコいいんだと思います。さすがは「ベルベッド・ゴールドマイン」監督……! デヴィット・ボウイの名曲「スペース・オディティ」が奏でるまさに魔法のような物語。
これはファンタジー映画とは異なるのでいわゆる魔法のような不思議な作用はありません。
でも奇跡は起こります。ほんとセンスの塊のような編集にクラクラです。クライマックスへの謎ときはドキドキしましたねー。
極めつけは、劇場パンフ!!
劇中、キーアイテムとなる展覧会の本の表紙風。ありがとう……ありがとう……(感涙) 映画パンフレットってなにげに日本独自の文化らしいですけれど、こういう観客の心理を分かっていらっしゃる装丁に出会うと日本人でヨカッタと思いますね!!(そこまで?)
派手さはなく、またサイレント仕様などある意味で好みが分かれる映画かも知れません。
私的には映画と博物館と旅を愛する方にそっとオススメしたい、良質作品でございました!
2018/04/22 こんな映画を見た・・・ Comment(0)
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